New (old) house

去年の11月に家を買っいました。それから入居までの三ヶ月間の怒涛のリノベーション作業を忘れる前に記録したいと思います。

そもそも、デンマークでは中古の家を買うことが一般的。なぜなら、デンマークには地震がなくレンガや石造りの家が多く、長持ちだから。うちも中古物件で1967年に建てられました。デンマークでは中古物件の値段はこの数十年で右肩上がりに上昇しており、家を買うことは投資と考えることもできます。さて、家自体は長持ちだけれども、劣化するものは劣化するし、せっかくだから自分の好みに家をリノベーションしたい。そこで、デンマーク人はかなりの部分を自分たちで直します。おそらくデンマークでは人件費が高く作業をプロに任せるとかなりの値段になることが一番の理由ですが、多くの人が家の修理・リフォームを自分たちで行い、それを楽しんでいるようです。

うちの場合、奥さんは古い家を買って自分でリノベーションをするのが夢だったため、リノベーションの余地たっぷりの家をかいました。自分もDIYに興味はあったのですが、デンマークの家の直し方はデンマーク語でしか調べられないので、情報収集は奥さんに頼り切りでした。奥さんに猛烈感謝。奥さんは妊婦だったこともあり、自分は力作業に集中。

入居前のリノベーションは、大きく分けて以下になります。
1. 壁紙剥がし&ペンキ塗り
2. 天井のペンキ塗り
3. 水回りの一新(トイレ、シャワー、蛇口、シンク)
4. キッチンリフォーム
5. 床のグラインディングとワックス塗り
6. 屋根の破損箇所修復
7. 天井と壁に断熱材を追加
8. ブレーカーシステムの交換
9. 薪ストーブの交換

このうち5-9はプロにおまかせしたので、実質的に自分たちで行ったのは1-4になります。ただそれでも三ヶ月の期間のうちに終わらせるのはかなり大変でした。一つづつ見ていきます。

1.壁紙剥がし&ペンキ塗り
1.1 壁紙剥がし
これが一番時間がかかった。ピザカッターのような工具で壁紙全体に傷をつけ、散水機で水をかけて内側からふやかし、スクレーパーで剥がすのだが、壁紙は強く壁にくっついており中々進まない。壁本体はセメントでできているのだが、セメントごと削り取る必要がある箇所も多かった。家族や職場の友人に助けてもらい、かなりの時間をかけて壁紙を剥がした。

1.2 壁表面のスパートル
スパートルというセメントのようなものを使って、壁の凸凹を均一にしていく。まず粒子の荒いスパートルを使って大きな凸凹を直していく。スパートルをつけてはサンドペーパーでなめらかにし、また傷があるとやり直し。サンドペーパーとスパートルの間に壁から剥がれたセメントの粒子が入るとそれで逆に引っかき傷を作ってしまいやり直しになるので、意外と時間がかかった。その後、粒子の細かいスパートルを、ローラーを使って壁全体に塗り、乾いたらサンドペーパーで仕上げる。最後にスパートルの粒子が崩れ落ちないように固定剤をローラーで塗布。妊婦の奥さんはガスマスクをして作業。

1.3 フィルト張り
ペンキを塗った際に表面がなめらかできれいになるように、また乾いたペンキに亀裂が入らないように、フィルとと呼ばれるガラス繊維の膜を貼る。まず下準備として、必要な面積を計算しフィルトをカットした。フィルトにゴミが付くと壁に貼った際に凸凹になってしまうので要注意。下準備が終わると、壁全体にローラーを使って接着剤を塗る。少ないとフィルトがきれいにくっつかないので、だいぶ盛り盛りにした。時間をかけ過ぎると乾いてくるのでせっせと作業。フィルト一枚分に接着剤を塗り終わると、上から斜めにならないように、シワにならないように貼る。必ず手前のフィルトや天井との境目とはオーバーラップを作るのがポイント。張り終わるとゴムヘラを使ってフィルトと壁を圧着する。ここで余分な接着剤を外に出す。続いて、オーバーラップ部をカッターでなぞり、下側の余分なフィルトと上側の余分なフィルトを取り除く。すると、オーバーラップがなくなりきれいにフィルトをつなげることができる。

1.4 ペンキ塗り
ようやくペンキ塗り。壁表面に独特なテキスチャを出すため、大きいローラーを使って丁寧にペンキを塗る。まずフィラーと呼ばれる白いペンキを使って、下地を作成し、その後色を付けるためのペンキを塗った。フィラーは安いものを使ったが、あまり臭くなく文句なし。色出しのペンキは、JOTUN SENSEという水性で安全性の高いペンキにした。お高かったけれども、奥さんは妊婦だったので迷わず購入。
以上の工程を経て、家の大部分の壁にペンキを塗ることができました。出来栄えにはとっても満足。

寝室と子供部屋は淡い赤茶色
リビングルームは温かい白

2. 天井のペンキ塗り
元々天井はニスが縫ってある木で少し暗い印象だったため、白いペンキを塗った。木目を残したかったのでそれ専用のペンキを購入。ただこのペンキ塗りがとても大変。裏地が透けるペンキなので、ペンキのムラがとても目立ってしまい、かなりスキルが必要。ポイントは、ハケを使用して一度に長いストロークで塗ることと、ペンキをケチらないこと。一度塗り始めると天井一面が終わるまでは止まれないので、長期戦となる。塗る間はずっと頭を上に向け、腕は上げている状態なのでとにかく疲れる。家族に手伝ってもらいみんなで頑張って仕上げた。ペンキ塗りに自信がある奥さんの姉も、「こんなに大変なタスクは初めてだ!」と叫んでいた笑

天井の洗浄
みんなでペンキぬりぬり

3. 水回りの一新
トイレ2つ、蛇口、シャワーを新しく交換。これは奥さんのお父さんに担当してもらった。大感謝。大体のフィッティングはG型のパラレル規格で、径が合うものを買えばだいたい問題なかった。

4. キッチンリフォーム
元々のキッチンはテーブルスペースが狭かったので、テーブルスペースの拡張と新しい蛇口、シンクを導入。テーブルスペースを拡張するために、まずビルドインの冷蔵庫用棚を取り除いた。新しいテーブル板を購入し、切り出し。90°にテーブル板をつなげるために、今回は二枚のテーブル板をそれぞれ45°に切り出して、ジグを用いて接着剤で貼り付けた。テーブル板はIKEAで購入。丸のこと、電動トリマーを購入。二枚の板の接着面に溝を彫り、楔を使って高さを固定した。また、裏側には二枚の板を圧着するためのジグを取り付ける溝を作成し、圧着した。
テーブル板は合版で表面にラミネート加工されているもので、これを丸鋸できれいに切るのは難しかった。表面の切り口のラミネート加工が少し剥がれてしまったのと、断面が少し斜めになってしまい合わせ面に少し隙間ができてしまった。テーブル表面を下にして切ったが、上にしたほうが良かったかも。テーブル板をキッチン台に載せて、接着剤とジグで固定して、シンクと蛇口を導入。壁は奥さんが頑張ってペンキ塗りをしてくれました。

5. 床のグラインディングとワックス塗り
床の表面を3mmほど削り、ワックスを塗布した。これは時間とコスパ的にプロに任せた。とてもきれいに仕上がり大満足だったが、数週間後に数枚の床板が浮き上がってきた。古いワックスで固定されていた床板たちがグラインディングで開放されたのかな。奥さんの職場の同僚(材料研究者)が「残留応力だね」と言ってhahahaそうだねとなった。直すには床板総取り替えになるらしく、とりあえず放置中。

6. 屋根の破損箇所修復
屋根の破損は家を買う前から分かっていたが、買う前に内側をきちんと調べることはできなかった。もしそこから水漏れしていて屋根内側の木の柱がダメージを受けていたらちょっと問題なのでヒヤヒヤしていたが、そんなことはなさそうだった。こちらもプロに任せた。

7. 天井と壁に断熱材を追加
エネルギー効率を上げるために屋根裏と壁の間(大体の壁は二重壁構造)に断熱材を注入してもらった。こちらもプロに任せた。プロに任せる前に奥さんの弟と屋根裏を掃除したところ、手洗いシンクやワインを作る用の瓶や絵やコンプレッサーやらが大量に出てきた。すでに空だったが無数の蜂の巣もあり、夏じゃなくてよかった。

8. ブレーカーシステムの一新
元々ついていた古いブレーカーは過電流時にoffになるサーキットブレーカーのみで、漏電時にoffになる漏電ブレーカーはついていなかった。それは危険すぎるということで、新しいブレーカーシステムを導入。これで子供がコンセントに指を突っ込んでも安心(のはず)。

9. 薪ストーブの交換
元々ついていた薪ストーブは古くて近年のルールに合っていないので、新しい薪ストーブを購入する必要があった。薪ストーブなんて鉄の塊どうやって家の外に出すんだよと思っていたら、デンマークの屈強な男たちでひょいひょい持ち上げていた。さすがである。新しい薪ストーブが来るのはまた次のお話。

とてもハードな三ヶ月だったが、頑張ってよかった!まだまだ当初の計画は終わってないので、これからも少しづつ家を直してきます。

今回の家の修理で本当に色々な人に助けてもらってなんとか三ヶ月で住める家にすることができました。
Tusind tak for Anne, Hans, Rainer, Martin, Siri, Rikke, Trine, Susan, Morten, Berndt, Thomas, Thomas, Maria, and Jeppe !!!

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