2014年冬頃、Skoda Fabiaのエンジンオイルが冷却水のラインへ混入しました。車の修理はプロに任せるととても高いので、基本自分でやっています。その修理の際の奮闘記です。
事の始まりは、クルマで出かけてる奥さんからの電話。赤いエンジンランプが付いて、クーラントタンクが真っ黒になってる。とりあえずヤバそうなので、迎えに行って後日保険会社に車を移動してもらいました。
職場で、車に詳しい同僚達に相談すると、ヘッドガスケットの不具合か、オイルクーラーの問題かと。Fabiaはディーゼルエンジンでターボチャージャー付きなのでオイルクーラーが付いています。
とりあえずオイルクーラーを替えてみることに。職場のラボに車を入れて作業開始。この時点では、サクッと終わる作業だと思っていました。
ところがどっこい、この車、オイルクーラーはエンジン前方ど真ん中に付いていて、ラジエーターとの間に隙間が無いのでとにかく工具が入らない。かなり苦戦しましたが、なんとか外しました。オイルクーラーの締結ボルトが緩んで外側が汚れていたので、パッキンが緩んで冷却水側にオイルが混入したのかなーと思いながら新品のオイルクーラーユニットを取り付けようとしたところ、つかない。新品のオイルクーラーとオリジナルのオイルクーラーのデザインが微妙に違うことに気づきました。デンマークではカー用品店(Thansenなど)のウェブサイトで登録ナンバーを記入すると、その車に互換性のある純正以外のパーツがリストで出てくるという便利な機能があります。(日本もかな?)この機能、とても楽なのですが、このように微妙に合わないケースが多々あるので、非常に厄介です。
カー用品店で文句を言って、正しいオイルクーラーを購入して、無事に取り付けることができました。
エンジンを組み上げ、試運転。するとやたら排ガスが臭くて、凝結した水が白くモクモク出てくる。冷却水ラインに混入したオイルを追い出すために何回もライン内部を掃除しても、新しく入れる冷却水はすぐに真っ黒になる。。問題の原因はヘッドガスケットだった予感。。ちょうどこのタイミングは育休に入る直前で、今後通勤で車を使わなくなることもあり、それならヘッドガスケットも変えてみることに。ただ、今思うと、事前にコンプレッションを計測してヘッドガスケットに異常があるかを確認するべきでした。
さて、ガスケット交換は何日もかかる大作業なので、家のガレージでやることにしました。物置だったガレージを掃除して、照明を設置して暗くても中で作業できるようにしました。
保険会社に頼んで車を移動してもらい、作業開始。Heynsの修理マニュアルを参考に、ハーネス類、燃料系、タイミングベルト、排気系をヒイヒイ言いながら外しました。この本がないと無理でした。さて、特に苦戦したのがエキゾーストマニホールド(エキマニ)ユニットの取り外し。このエンジン、エキマニとターボチャージャが一体の、どでかいパーツなのです。このエキマニユニットに、EGR用のパイプ(In/Out)、潤滑用のオイルパイプ(In/Out)が繋がっているのですが、これらを取り外すのが至難の業で、ネットで調べてもこれはめちゃ難しいというコメントばかり。「このエキマニ周りの設計者は、自分でエンジンを触ったことがないんだろう」と言われている始末。最終的に、エンジンマウントの一つを外して思いっきりエンジンを引っ張ってスペースを作るという、なんとも力技でなんとかエキマニユニットを外すことができました。
ここまで来るともう少し。最後にシリンダーヘッドを外すと、ヘッドガスケットのお出ましです。目視では、シリンダーガスケットの異常は見つけられませんでした。一通りシリンダーライナー、ピストン、シリンダーヘッドを掃除して、新品のヘッドガスケットと締結ボルトを投入して組付け開始。
組付けは組み外しよりかなり速いペースで進みました。さて、調子よく作業しているときに限って何か失敗をするもので、カムシャフトのハブをぶっ壊してしまいました。カムシャフトの供回りを防止する工具が必要なのですが、ボルトを突っ込んで供回りを防ごうとしたためです。反省し、新しいカムシャフトハブを買い、工具を自作し、再チャレンジすると無事に規定トルクまで締め上げることができました。
このあとは慎重に作業し、無事にエンジンを組み上げることができました。ここまで、育休中の空いた時間でやっていたこと、途中日本に行っていたこともあり、4ヶ月かかりました。
組み上げ後、初めてのエンジン始動は緊張しましたが、何回かの試行の末ようやく始動した際は嬉しくて踊りだすほどでした。
この後エンジンは調子よく回り、やっぱり問題の原因はヘッドガスケットだったのかなあ、という感じ。ただ、水モレの悪夢はこれで終わりではありませんでした。
乗り始めて一ヶ月ほどした頃、今度は冷却水がポンプから漏れ始め、ポンプを交換しました。このエンジンは、冷却水ポンプが補機ベルトではなくタイミングベルトによって稼働しているので、タイミングベルトを外す必要があり面倒でした。このとき、タイミングベルトが毛羽立って異常に摩耗していることに気づきました。冷却水もれでベルトが濡れたからか、他の歯車とアライアンスが取れてなかったからか、なんなのか。。ベルトも交換。
これでまた車に乗れるようになりましたが、もはやこの車への信頼感はゼロ。どうせまた何か漏れるんだろうな、と思っていたら、案の定今度はラジエーターから冷却水漏れ。ラジエーター交換です。フロントバンパーを前にずらしてスペースを作る、本には載っていない秘密の?技法を使って割とスムースに取り替えができました。
この後、エンジンは調子よく、今まで半年ほど走ってくれています。おそらく、オイルが冷却水システムに混入したことで、その系のパーツが順次こわれたのかな。ということは、次壊れるのはEGRかサーモスタットか。。
他にも、クラッチが急にすかすかになってブリーディングしたり、もう一台の車(Pugeot 107) のブレーキフルードチューブが錆びて車検通らず交換したり、車直してばっかだったような気がする。まあ嫌いじゃないんだけどね。おしまい。















